宅建士試験対策「権利関係を理解する」
こんな方におすすめ!
- 民法の条文を読んでもイメージがわかない方
- 法律系資格試験に初めて挑む方
- 暗記での試験対策に限界を感じている方
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なぜ民法は難しい?
民法が分かりにくく感じる理由の1つは、皆さんのイメージする法律が「違反すると捕まるもの」だからではないでしょうか?
「人のものを盗んではいけない」
「暴力をふるってはいけない」
そのような法律であれば理解できるけれど、「1つの不動産を2人に売る(当然1人は手に入らない)」といわれたら、「それってそもそも犯罪じゃないの?」という印象を抱いてしまいます。実は私もそうでした。
宅建士の試験でも頻繁に問われる、民法177条「不動産の対抗要件」に関するお話です。
民法は個人間の権利・義務のルールを規定する法律
法律というと、「良いか悪いかの判断を規定するもの」というイメージが先行しがちですが、実はそれだけではありません。
下の図を見てみましょう。
土地を1,000万円で売りに出していたしましたが、なかなか買い手が付かなかった時に「500万円なら買う」という人が現れて、売買契約を結びました。
でも、その直後に「1,000万円で買います!代金も用意しています」という方が現れたとしたらどうでしょう?
買主①さんとの売買契約を反故にして、買主②さんに売りたいと考えても不思議ではありません。
この場合、買主①さんと買主②さんは利害が対立する関係になります。
民法で定めているのは、この土地の所有者は「先に所有権を登記した人」になるということなのです。
売買契約を結んだのが買主①さんの方が先だとしても、先に買主②さんが登記をしてしまえば買主②さんが正当な所有者です。
契約を結んだのに土地を取得できなかった買主①さんはかわいそうですし、「一旦契約したんだから買主①さんに売るのがマナーでしょ!」「お金に流された売主さんは悪徳だ!」と思う方もいるかもしれません。
しかしここで定められているのは、あくまでも「どちらが土地の権利を取得するか」のルールに過ぎません。売主さんは買主①さんに対して、違約金を払うことなどで責任を果たす必要が生じるのです。
法律というと、「良いか悪いかの判断を規定するもの」というイメージが先行しがちですが、実はそれだけではありません。
民法が規定しているのは善悪ではなく、個人と個人との間の権利や義務の関係です。
このケースで言えば、「先に契約した買主①さんに売るのがマナー」という考えももっともなのですが、それだけでは土地の扱いをどうするかが決まりません。
この扱いを定めたものが、民法第177条なのです。
民法は絶対ではない
民法が難しく感じる要因にがもう1つ、「私的自治の原則」に則っていることが挙げられます。
「私的自治の原則」とは、「本来は当事者同士で決めるもの」という考え方です。
例え民法に定められたルールでも、当事者同士の合意、つまり契約によって別の定めをしてもよいという規定が数多く盛り込まれています。
これは契約に限らず、他の法律にも言えること。
民法は一般法という位置付けで、特別法が民法と異なる定めをしていれば、特別法が優先されるのです。
これも権利関係を理解するうえで、混乱を招きやすい一因です。
理解がなければ暗記は難しい
宅建士の試験対策には、確かに暗記も重要です。むしろ暗記すべき項目は少なくないといえるでしょう。
しかし、このような原則を理解せずに過去問を暗記することは、記憶力に自信がある方でもかなり困難です。
権利関係で得点を挙げるには、具体的なイメージを持って条文を理解することがとても大切なのです。
よく似た指導コース
- 宅建業法の規定が具体的にイメージできない方
- 不動産業界に従事した経験がない方
- 暗記での試験対策に限界を感じている方
- 宅建士を目指す方へ基本から学んでいけるコースです。
- 初めて勉強する方、もう一度基本からやり直したいという方におススメです。
- 個別に質疑応答を行えるので、わからないところだけ知りたいという方にもおススメです。
- 苦手科目を克服!するコースです。
- 民法などの苦手なところを一人で理解するのは難しいという方へおススメです。
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- 効率よく学習を進めたい方
- 学習している、またはこれから学習するが、やり方に不安がある方
- 次の試験で合格を目指したい方
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