【弱点克服合格実現】不安を減らして小学校教採へ

まずはこの４回をどう活用するか決めましょう

もうご承知の通り来年度に向けての教員採用試験は始まっています。既に終わった生徒様も少なくないでしょう。また６月半ばに受験するという生徒様も多いと思います。今年はまだ７月のところもありますが、2025年にはもっと早くなることが言われています。

このような中で、次の試験に向かう生徒様や、これから受験する生徒様で、面接や討議など、あるいは教養試験や小論文などで、どうしても自分には不得意で不安だと感じている生徒様もいらっしゃると思います。そういう方は、反対に言えば、これは大丈夫だと思えるところもお持ちなので、どうぞ自信を持って受験してください。

この４回のコースを設定したのは、不得意なものへの不安のある生徒様に、少しでも課題を克服して、受験への不安を減らして欲しいと考えたからです。

ですので、この４回をどう使うかは、生徒様ご自身がお考えになればいいのです。小論文を確かなものにしたい、とか、専門教養と小論文の悩みを取り除きたい、とか、４回を別々の課題の克服に使いたい、とかは、生徒様とご相談しながら不安を少しでも取り除けるように、いっしょに取り組みましょう。

受験する自治体の出題傾向や特徴に合わせる

これは他のコースでも実際に受験する自治体の採用試験によって内容が異なるのは当然です。そこで、その自治体が力を入れている教育に関する考え方や具体的な方策について、それぞれに問題集や参考書は手に入れることができますが、どこがポイントなのかはっきりとわからないということでは損をしてしまいます。

私は学校現場での教員歴も長く、また教育実践研究もしてきましたし、全国の教育のそれぞれの地域のおおよその特徴もだいたい知っています。さらに最近の動向にも注目していますし、それぞれがどのような学校教育を理想としているかについても見当がつきます。

この自治体は特別活動に力を入れている、あるいは、情報機器の活用法の開発を積極的に進めている、地域との連携の仕方について模索している、授業改善のための授業方法の錬磨に努めている、児童生徒の人権について考えている、教員の働き方改革について検討している、というようなことは、生徒様が受験される自治体の情報を私も調べれば、その特徴についてお知らせし、出題されやすい問題やテーマをいっしょに考えることができます。

このようなことは、学校現場で講師などをされている生徒様はだいたい検討がつくと思いますが、学生の方や集団勉強会などへ参加されている方は、なかなか自分にとって必要な情報が得にくいこともあるようです。

それでこのコースでは、最初にどの自治体の採用試験を受験するのか、その中で、どの分野や試験に不安を感じているのかを、最初に生徒様から具体的に教えていただいて、少しでも即効性のある学習の場にしたいと考えています。

４回で不安がまだあれば２度目も３度目でも対応します

学習のペースは他のコースでもそうですが、生徒様に合わせます。ただ、他のコースは対象の内容を軽重はあっても一通り扱います。合格していただくには、生徒様ご自身では気づかないようなこともあるかと考えるからです。

大学などで採用試験を受験する学生を指導していると、同じように説明しても、実際にはそれぞれにやり方が異なります。どちらかと言えば得意な分野には熱心に取り組めるようですが、不得意なものはどうしても避けてしまうようです。

たとえば、専門教養で音楽教科の問題があっても、基本的な楽典を知らずないことや学習指導要領に示されていることを読んでも理解できないことがあり、ちょっと説明するとわかることもよくあります。また面接や討論について、そのような機会をあまり持っていないと、せっかくのその学生の良さが表現できないので、何度か模擬的にやってみるだけで良さを発揮するようになるということもあります。

一つ弱点が克服されて不安が減ると、次に新たな課題が見えてくる、というのは学習の正しい姿です。それに対して、私は、次の４回でその課題に取り組みましょう、とできるように、このようなコースを設定してみましたので、１度で足りなければ、２度目、３度目というように時間の許す限りお取組みくだされば、どんどん不安が減って自信をもって受験に臨めると考えました。

合格してからが本番だけれども合格しなければ始まらない

誰も採用試験に合格したら、もう一人前の教員になった、とは思わないでしょう。自動車の免許と同じで、それから初心者として、実際に学校教育の現場で様々なことに出会い、それは容易に解決できるようなことはほとんどなくて、実際に子どもたちの前に立ってから教員として育っていくものです。

これは採用試験に合格できなくても講師になれば同じではないか、とお考えになる生徒様もいらっしゃるかも知れませんが、実際に講師になっている生徒様はご承知のように、何かと違いがあります。詳しくはここでは言いませんが、できれば採用試験に早く合格するに越したことはありません。

他のコースでは実際に教員になってからも役立つようなことも内容に盛り込みますが、こちらの４回だけのコースは、とにかく合格する、ということに目標をしぼります。そのために弱点を克服して、合格してからまた教員として何が必要かというようなことや、教育現場で出会うできごとにどのように対処すればよいのかということは、４月になれば教員になることを意識的に勉強していただけばいいと思います。

私が教員になってからの間にも、日本の学校教育は、制度も内容も在り方もどんどん変化し、教員としてやるべき仕事も時代に合わせて絶えず変化して来ました。今後はさらに大きな変化が来る予想も大きいです。でも、大切なことは、ルソーやペスタロッチやフレーベルなどの教育の実践的研究者が考えたことと原則的には変わりません。教育の主役は、子どもたちです。